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本気で悩める人は、力がある人

本気で悩むには、力が必要です。

悩んでいると現実が立ち行かないから、悩みはどんどん解決していったほうがいい、と普通は考えるかもしれません。

けれど悩みが浅いと、人生の垂直方向の力が弱くなる。

垂直方向の力とは、意識の下限と上限のこと。

それは悩んだどん底と、喜びの大空と言い換えることもできます。

悩む時期は、落ち込み切って、下限を拡大する時期。

そして悩んだ分、喜びの上限も拡大するのです。

現代では横方向の広がりである、経済や人間関係を拡大することに目的がしぼられていくために、この垂直方向の力をできるかぎり押さえ込みます。

その結果、悩むこともできなければ、喜ぶこともできず、ただただ周囲の目的とニーズに応え続けるだけの人間が大量に生産されることになります。

なので、私は悩んでいる人はとことん悩めばいい、と基本的には考えています。

そして死のギリギリまでいけばいい。

こういうと驚かれるかもしれませんが、死のギリギリまでいくことと、実際に死ぬこととはまったく違うフェーズにあります。

また別の言い方をすれば、死のギリギリまでいくことができることも、また本人の力なのです。

悩むことができる人は、垂直方向の力が強いのです。

仕事がうまくいかなくて、内面もボロボロでどこかに出口を見つけたい。

けれどそんなとき安易な出口を見出すと、同じパターンが繰り返されます。

悩んで悩んで悩んで、死のギリギリまでいったときに、はじめて見えるものがあるのです。

それは世の中から見たら、とても解決策や出口にはみえないかもしれない。

でも悩み抜いた人には、そこにしか道がひらかれていない、ということをどこかでわかっている。

そうして自分自身の道を見出した人は、外側の評価とはまったく違う場所に、自分の道があることが理解し、やがて下限から上限へとその力を伸ばしていくのです。

その結果、他者の悩みによりそうことができ、また喜びの大空を共に体験できる人になっていく。

スクールでもセッションでも、私は「悩む力」の現場にいます。

悩んでいる、という人をみると、解決をもたらすのがベストなのだ思うかもしれません。

たしかにそういう種類の悩みもあるでしょう。

けれど人生そのものと関わるような悩みの場合、私のスタンスは解決ではなく、何がその人に働きかけているのかを共に見出すスタンスをとります。

その人自身の道が、いま外面的な問題や、内面的な悩みとして呼びかけているのだから、その悩みを安易な方法で解決してしまうことによって、また道から離れてしまうことにもなるからです。

人間には誰しも自分自身の道があります。

そして道はいつでもあなたに呼びかけているのです。

でもひょっとしたら、それは「宇宙から呼びかけられた」とか「神の声を聞いた」などという大袈裟なものではなく。

すぐ目の前の現実の問題の中に。

あるいはあなたが抱えているその悩みのなかにあるのかもしれない。

そしてその道の呼びかけを見出すことができるなら。

最初からすべては完璧だったのだと、気づくことができるのかもしれません。

だからどうぞ。

いまあなたの悩みが強いのだとしたら、それは自分自身の強い力の現れなのだ、と捉えてみてください。

そうして悩み抜いた先に、あなただけの道がひらけていくから。

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