八ヶ岳リトリート終了ー私たち肉体以上の存在であり、意識は肉体や脳を超えた領域にその本質を持つー
《齊藤つうりアメブロより》
八ヶ岳でのリトリート終了。
今回のリトリートとのテーマは、体外離脱とアカシックレコード。
今回の内容は参加者限定であって、ここには書けないのだけど、私が体外離脱に取り組み始めてから30年ほどの経験を注ぎ込んだプログラムとなりました。
体外離脱について、私が取り組みはじめた30年前と、今では状況はまったく変わりました。
当時体外離脱について調べても、現代よりもずっと情報は少なかった。
けれど現代では、脳科学・心理学・医療等の分野で、体外離脱に関する研究が進み、またYouTubeなどで一般の方の体験が語られ、体外離脱そのものが一般化し、いわゆるオカルトのジャンルから、誰でも体験できるものに近づいたように感じています。
ただなんというのかな。
どんなことでも一般に広まると、その本質が薄くなっていく傾向もまた生まれやすい。
体外離脱が「できたらいいな」「どんな世界か体験してみたい」というものから入るのは大いに歓迎します。
私が取り組み始めた時にもそういう気持ちももちろんありました。
ただその目的が「自分の能力を増して、この現実で認められたい」「相手の秘密を知ったり、自分だけが得するような情報がほしい」
という方向もまた増えてきたのかなと。
私は寺生まれで、死の向こう側・つまり目に見えない領域について、思い入れがありました。
僧侶たちが葬儀を行う上で、死の向こう側のことを知らなくてできるはずがない、という思いがあったのです。
そのために、肉体を超えた領域がほんとうにあるのなら、それを体験してみたいと願っていました。
その体験があれば、人間は肉体以上の存在なのだということを、自分自身で納得できるはず。
それは私にとってほんとうに切実だったのです。
もしその領域を自分で信じることができなければ、僧侶になってもなんの意味もないし、死を超えた領域の描写ーたとえばチベット仏教の死者の書ーなどは、たんなる主観的な妄想にすぎないことになってしまう。
だからこそ私は体外離脱の体験を求め、そしてそれが自分の身に起こった時の感動はとても大きなものだったのです。
自分は肉体以上の存在であり、意識は肉体や脳を超えた領域にその本質を所有している。
決して現代科学では証明が不可能な命題が自らの体験によって確信できた瞬間に私の内側で価値観の逆転が起こりました。
それは
「人間という存在はこの現実や肉体に限定された存在である。そして進化し、ひとつひとつを積み上げることによって、自らの価値を証明し、生きていくための社会を作り上げていくという目的を持つ」
というこの現実を主軸にした価値観から
「人間という存在はこの現実や肉体に限定された存在ではない。純粋な意識体としての本質は最初から完璧であり、進化も積み上げも必要とせず、その価値は誰の証明も必要としない。そして人間は肉体を超えたその本質を誰もが携えつつも、このかけがえのない現実を一瞬一瞬生き切るという目的を持つ」
という純粋な意識体としての本質を主軸にした価値観への転換でした。
そしてこの体外離脱の体験を得た20歳の頃から40歳ごろまで、私は「どのようにして目に見えない領域をこの現実につなげていくのか」という視点で活動をしていました。
今現在、私はアカシックレコードを中心としたスクールを立ち上げ、講師と経営者という立場を持ち、また寺の住職でもあります。本を書いたり、日本全国・世界各国の方に読んでいただき、講座やワークショップ・リトリートを行ってきました。
プライベートでは大切な妻との出会いもあり、前の結婚も含めて子供を3人授かりました。
そのため当時とはずいぶんと目の前の状況は違っていて、外からみたら私は「ずいぶん現実が充実している人」に見えるかもしれません。
けれど私のなかでは、「人間は肉体以上の存在だ」という価値観が私の根本を支えていることには何も変わりがないのです。
むしろその価値観があるからこそ、人目を気にしたり、誰かの意見に価値を左右されるのは本当にバカらしくて、自分が大切にしていることを発信し続けて一瞬一瞬を生き切ることしかできることはないのだ、という基本に立ち返ることができるのだと思います。
なんだかつらつら書いてしまった。
今回のリトリートプログラムのテキストの一部を紹介します。
🔸意識の連続体
数学者でないものは、四次元的なものを耳にするだけで、オカルト的思考によって引き起こされる感覚に似た、得体のしれない身震いに襲われる。けれども、私達が暮らす世界が四次元的連続体であるという発言ほど当たり前のものはないのである。
アインシュタイン
意識とは、物理的な領域にフォーカスが当たっている状態から、多次元的な宇宙・非物理的な領域まで光のスペクトルのように広がっている連続体です。
そのためこの意識の連続体としての性質は、この宇宙そのものと同じ規模と多様性を備えています。眠りにつくたびに、私たちはその意識の連続体としての本質を取り戻し、個人的無意識の領域から、集合的無意識領域、そして宇宙そのものへと旅をしているのです。
夢、瞑想、催眠療法、体外離脱などは、私達がこの意識の連続体であることの本質を垣間見せてくれます。また死も同じように、意識の連続体としての私たちの旅の扉の一枚である、といえるでしょう。
ですから、夢、瞑想、催眠療法、体外離脱、臨死体験といった個別の出来事は、すべて意識の連続体としての本質をそれぞれの領域で体験しているのだ、ととらえてみることができるでしょう。つまり私たちは「これが自分である」とフォーカスを当てたものに、自分というアイデンティティをその時に感じる、という特性をもった意識体である、ということができます。人間の意識のフォーカスは発達段階によって、移行していきます。母親、自分の肉体、身体的技能、知的能力、家族的役割、社会的役割、霊的能力、宇宙的自己―。
年齢と共に発達し、また成熟していくプロセスに基づき、私たちは「これが自分である」というフォーカスを移していく存在です。
しかしこの意識の連続体としての人間の本質を、現代を生きる私たちはすっかり忘れてしまっており、社会的役割や知的能力などにアイデンティティを置いたまま、そこに固着している状態を保つことが一般的であるかのように考えられています。
🔸意識の進化
私たちの現代の進化論では、「適者生存」というダーウィンが提案した説が一般的なものとされています。つまりそれは生物的有機体こそが生物の基盤である、という理論に基づいたものであり、100年以上に渡り採用され、現代の科学の基盤を作り上げてきました。
しかしいま私たちは「人間とは肉体だけの存在ではないという認識を個別の宗教や文化を超えて普遍的に共有する」という新しいステージへと足を進めようとしています。
1975年、レイモンド・ムーディ博士が書いた『かいまみた死後の世界』という著書によって、死後の世界や非物理的な領域に関する関心が爆発的に広まりました。
また催眠療法という手法のパイオニアでもあるブライアン・ワイス博士をはじめとし、数百人の医療研究者が非物理的な領域の研究についての開拓をスタートさせました。
アインシュタインは、ニュートン物理学を超え、科学の領域を、時空や他の宇宙へとつながるエネルギーといった新しい概念まで広げ、量子物理学、並行宇宙の概念といった領域にまで拡大させました。
また物理学者デヴィット・ボームは、量子力学として、目に見えないエネルギーの基礎構造に関する重要なアイディアをもたらし、宇宙の多次元的な性質の発見に向け、知的前進をもたらしました。
また音響技術者でもあったロバート・モンローは、ヘミシンクという特殊な音響技術を用いて、意識の連続体としての人間の本質をより一般的なものへと開かせる働きを担いました。
またそこから一気に開花した科学的知見と非物理領域への関心は、SFの作品を生み出しました。
そしてジョージ・ルーカスを初めとした映画プロデューサーたちは、物理的領域にしばられた人間の想像力を宇宙的なビジョンへと大きく拡大させ、新しい可能性と人間の意識の進化に多大な貢献をもたしました。
意識の進化は、テクノロジーの進化と重なり合っています。
現代ではAI、VR等の発達により、人間の知覚は意識の連続体としての本質にむかって、さらなる加速を見せています。
その結果、私たちは「この世界にありながら、この世界に属していない」という矛盾した二つのアイデンティティを統合するという新しい意識を集合的に獲得することができるでしょう。
またこの次元に縛られた存在としての人間ではなく、あらゆる次元を旅する本質的な自由を獲得している存在としての人間を中心とした社会構造をなすことでしょう。
それこそが、体外離脱の体験によってもたらされる意識の進化といえるでしょう。
🔸脳科学による体外離脱の見解
体外離脱は「側頭・頭頂接合部」における、①側頭葉の後方②頭頂葉の下方③後頭葉の前方、この三つの領域が重なる部分の活動によって引き起こされることが、現代の脳科学では明らかになっています。
脳外科医であるオラフ・ブランケ氏によると、脳外科手術を行った際に、この脳の領域に電極による刺激を与えることで、自分で自分を上部から見下ろしているという「自己像幻視」の状態を患者が体験したという報告があります。
この側頭・頭頂接合部とは、側頭葉と頭頂葉が接する領域であり、「自己と他者の区別」や他者の意図や思考を推察する「心の理論」など社会的な機能と関わることが報告されています。また側頭・頭頂接合部とは、いわゆる「アハ体験」を得た時に、活性化する領域としても知られており、創造性や「いまこの瞬間を生きる感覚」と密接に関係することが予想されています。
また近年では科学の発達で脳外科手術をせずとも、触覚を刺激するバーチャルリアリティー(VR)装置を使って体外離脱体験ができることも発見されています。
たしかに体外離脱とは、精神的・霊的な領域にも関連するものではありますが、このように脳科学の領域から捉えたとき、新たな視点を持って、体外離脱を見直す必要があるといえるでしょう。
以上。「ユニバーサルアカシックレコードリーディング」テキストより。
この八ヶ岳の星空の下でワークを行った。
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